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ロング・エンゲージメント


第一次世界大戦。戦場を抜け出すため自らの手を撃った5人のフランス兵が、死刑を宣告された。終戦後、5人の中の1人、マネクの婚約者だったマチルドは、戦場で彼を見たという元伍長の話を聞く。マネクは生きている…そんな直感を頼りに、私立探偵のピールを雇い捜索を続けるマチルドだが、様々な人の証言をたどり続けても、依然マネクの行方はつかめない。そんな頃、マチルドの元に決定的な証言が飛び込んできた。


「マネクはマチルドを愛してる! マチルドはマネクを愛してる!」


観客人数12名、「アメリ」の監督スタッフの新たな作品「ロング・エンゲージメント」を観に行ってきました。
そこでまず言っておきたいのが、「アメリ」と同じようなノリで観に行くと痛い目に遭うということです(痛い目にあった人)
ロマンチックなのに性描写は妙に露骨で、戦争シーンは残虐で理不尽で、人の仄暗い部分が時折ちらりと垣間見える。

赤毛の恋人を持ち、ゴルド伍長と親友だったバストーシュ
戦争の理不尽さを訴えていた話下手なシ・スー
友人の死体を蹴り飛ばした上官を殺した勇敢なブノア・ノートルダム
アンジュ(天使)という名前に似合わない狡猾で卑怯な男アンジュ
正気をなくしてしまったマチルドの恋人マネク

この5人が故意に兵役を逃れようとしたため処刑を言い渡され、敵と味方の中間地帯(前線)に放り出される所から物語が始まります。
初っ端から兵役を逃れるために自分の掌を撃つ5人の描写があり、そこから既に単なる甘い映画じゃない事に気付きました。
何よりもこの映画は戦争シーンが生々しい。
大砲に直撃した仲間の肉片がべしゃべしゃと身体に貼り付くシーン、野戦病院の中で生きたまま焼かれていく人々、機関銃で次々と撃たれ死んでいく兵士の姿、全てが生々しく、痛みを伴っている。
はっきり言って「アレキサンダー」の戦争シーンなんか目じゃありません。
「アレキサンダー」では皆自分の死を許容して戦っているように感じられたけれども、「ロング・エンゲージメント」では皆生きたいのに仕方なく戦って死んでいるように感じられた。
戦争の理不尽さが前面に押し出されている分、こんな事をして何になるんだという苦痛が観客にまで伝わってくる。

しかし、その重苦しい映画に微かに明るいエッセンスを加えてくれるのが、オドレイ・トトゥ演じるマチルドだと思う。
マチルドはアメリと基本的には似たような性格で、空想好きでジンクス好き。
その空想がちょっと清純らしかぬ卑猥なものであるのも似ている。
物語の所々で出てくるジンクスはとても可愛らしかった。
ジンクスが叶わなくて、彼のことを思い泣いているマチルドは愛らしい。

彼の行方を追っていくマチルドを助けるほかの人物達もユニークな個性を抱えている。
郵便配達人や、マチルドの叔父叔母、弁護士、調達の鬼セレステン・プー、格好良い個性ではないけれど味のある個性に妙に噴き出してしまうものがあり、彼らが出る度にわくわくした気分になれた。

そして、マチルドの恋人であるマネク。
彼は素直に可愛らしいですね。
ギャスパー・ウリエルのベビー・フェイスが、少し幼児退行してしまったようなマネクに非常にマッチしている。
彼のはにかむような笑顔には兵士らしかぬ無邪気さ感じられる。

後、アンジュがヒモをしていた売春婦ティナ。
彼女のおかげで、私の中でアンジュが単なる卑怯者に終らずにすんだ。
ティナはアンジュがどんなろくでなしでも愛していて、アンジュもティナを愛していたんだということを知る事ができた。
彼女のおかげで、この映画が伝えたがっているものが愛なんだということに気付けた。
愛のために復讐に走るティナの姿は綺麗ですが悲しいです。


映像といえば、マチルドが登場するシーンや回想などは全体的にセピアがかっていて、ノスタルジックな美しさがあった。
ノートルダムの回想である、麦畑(?)を風邪が走り抜けるシーンは、瞬間的に胸に溶け込む感じがして秀逸。
それとは反対に、戦争シーンでは全体的に灰色がかっていて仄暗いイメージが付き纏っていて、妙に息苦しかった。

ただ、人の名前(特にマネク含む5人の兵士)がごちゃごちゃになって、途中で誰が誰やら判らなくなることがある。
なので映画館で無料に置かれていたりするパンフレットを事前に読んでいた方がこの映画を楽しめるかもしれない。
| movie | 13:03 | comments(4) | trackbacks(13) |
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コメント
確かに映像は秀逸でしたね。
生々しい場面もあったけど、全体に温かい雰囲気になっていたと思います。

けっこう長いけど飽きずに楽しめました。

TBありがとうございました。

| ma | 2005/03/18 11:52 PM |
>maさん
セピア色と灰色がかった映像との差が激しくて、それがより映像の秀逸な印象を強めていますよね。
息苦しく感じる場面もありますが、マチルドとりまく周囲の人々のユーモアさや思いやりで胸がほっと温かくなります。
個人的には郵便配達人の登場が一番期待が持ててすきでした。
始めは砂利を飛ばすだけだったのに、最後辺りは家の中まで自転車で突入するあの厚かましさが中々良い味出してたなあと。

maさんのおっしゃる通り、私も飽きずに楽しめましたし、良い映画だと思うのですが、観客人数は少なめですよね(;´Д`)
是非たくさんの人に見ていただきたいのですが。

此方こそTB返し&コメントありがとうございました(*´∀`*)
| エム | 2005/03/20 2:01 AM |
TBありがとうございました。
観てて久々に感動出来て泣ける映画に出会えて幸せでした☆
| にゃ〜 | 2005/08/22 10:54 PM |
>にゃ〜さん
此方こそTBありがとうございます(*´д`*)
「ロング・エンゲージメント」は感動しますよね。
戦争の重苦しさとそれに対比するような長閑さが時々混じって、そのギャップに泣きっぱなしでした。
個人的には、マスカラをつけない理由がかわいいなーと思ったんですが。

コメントありがとうございました(*´∀`*)
| エム | 2005/09/07 2:05 PM |
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